小さなお口の SOS!
ヘルペス性口内炎について
今日は小さなお子さまに時々見られる「ヘルペス性口内炎」についてお話しします。
何だか熱が高くて、お口が痛そう…
それはヘルペスかも?
お子さんが急に高熱を出し、ぐずぐず泣いて食べ物も飲み物も受け付けなくなったら、お口の中をのぞいてみてください。
小さな水ぶくれや赤い潰瘍が見えたら、それは「ヘルペス性口内炎」かもしれません。
こんな症状に注意!
- まず 38 度以上の高熱が2〜3日続きます
- 口の中に小さな水ぶくれや潰瘍ができます
- 痛みで飲食困難になり、よだれが増えます
- 歯ぐきが赤く腫れ、時に出血することも
- 痛みのため機嫌が悪くなります
どうして起こるの?
この症状は「単純ヘルペスウイルス 1 型」という小さなウイルスが原因。多くのお子さんは1〜3歳の間に初めて感染します。おもちゃの共有やキスなどで簡単に広がるので、保育園でのお友達との触れ合いでうつることもよくあります。
治療と回復
抗ヘルペス薬のお薬で治療しますが、何より大切なのは水分補給!痛みで飲めない場合は、冷たいゼリーやアイスなどを少しずつ試してみてください。熱は 4〜5日程度で下がりますが、お口の痛みは 1 週間ほど続くことがあります。
ママ・パパへのアドバイス
無理に食べさせようとせず、お子さんのペースを尊重してください
- 冷たい飲み物やアイスなどで痛みを和らげましょう
- 十分な休息をとらせてあげましょう
- 清潔を保ち、タオルの共有は避けましょう
新生児ヘルペスにご注意を
妊娠中のママへ特別なお知らせです。出産時に性器ヘルペスがある場合、赤ちゃんに感染する可能性があります。これは「新生児ヘルペス」と呼ばれ、とても深刻な状態になることがあります。妊娠中に性器ヘルペスの症状がある方は、必ず担当医にご相談ください。
いつ病院へ行くべき?
- 水分がまったく取れない状態が続く
- ぐったりして反応が悪い
- おしっこの量が著しく減る
- 38.5 度以上の熱が 3 日以上続く
このような症状が見られたら、すぐに当クリニックにご連絡ください。
一度かかると、ウイルスは神経節に潜伏し、風邪や疲れで免疫が下がった時に「口唇ヘルペス」として再発することがありますが、初回ほど重症にはなりません。
お子さんの口内炎でお困りの際は、いつでもご相談ください。