お子さまを守る大切な一歩
BCG ワクチン接種のご案内
こんなときだからこそ、
大切なワクチン接種を忘れずに
お子さまの健やかな成長を願うすべての保護者の皆さまへ。
赤ちゃんの笑顔を守るために、私たちができることの一つが予防接種です。
特に日本ではまだまだ油断できない「結核」から赤ちゃんを守る BCG ワクチン。その大切さと知っておきたい基礎知識をわかりやすくご紹介します。
結核って何??なぜ BCG ワクチンが必要なの?
「結核はもう過去の病気では?」
そう思われる方も多いかもしれません。しかし、実は今でも毎年約 1 万 3 千人が新たに結核と診断され、日本は依然として「中蔓延国」に分類されています。
結核菌は空気感染し、主に肺で増殖します。大人ならば咳や発熱などの症状が現れますが、赤ちゃんや小さなお子さまの場合は症状がはっきり現れないまま、全身に広がる重篤な状態になりやすいという特徴があります。
特に乳幼児期の結核性髄膜炎は、命に関わる深刻な病気です。このような重い結核から赤ちゃんを守るのが BCG ワクチンなのです。
BCG ワクチンの効果は?
国際的な研究によれば、BCG ワクチン接種により:
- 結核の発症リスクを 52〜74%低減
- 特に重篤な髄膜炎や全身性結核については 64〜78%予防効果あり
- 効果は 10〜15 年ほど持続
一度の接種で赤ちゃんの大切な時期を守ることができるのです。
いつ受ければいいの?
生後 5 ヶ月になったら接種のタイミングです!
- 標準的な接種期間:生後 5 ヶ月〜8 ヶ月
- 接種回数:1 回のみ
この時期に接種することで、赤ちゃんの免疫システムが最も効果的にワクチンに反応し、しっかりと抗体を作ることができます。
接種後はどうなるの? 知っておきたいこと
BCG ワクチンは特殊な接種方法で行われます。上腕に専用の器具で接種すると、2〜3 週間後に小さな発疹が現れ、やがてかさぶたになって治っていきます。この過程はワクチンが正しく働いている証です。
多くの赤ちゃんは接種後も普段通り過ごせますが、稀に以下のような反応が見られることがあります:
- 接種部位の小さな潰瘍(1%未満)
- わきの下のリンパ節の腫れ(1%未満)
これらは通常、時間とともに自然に治ります。
接種の前に確認しておくこと
接種できないケース
以下に当てはまる場合は接種できません:
- BCG ワクチンの成分でアレルギー反応(アナフィラキシー)の既往がある
- ケロイド体質の方
- 免疫機能に異常がある、または免疫抑制剤を使用中
- 結核の既往がある
- 発熱中や重い急性疾患がある場合(治ってから接種可能です)
注意が必要なケース
次の場合は事前に医師にご相談ください:
- 心臓、腎臓、肝臓、血液の病気や発育障害がある
- 過去の予防接種で発熱やアレルギー症状が出た
- けいれんの既往がある
- 免疫不全の診断がある、または家族に先天性免疫不全の方がいる
- 結核患者との接触歴がある
- BCG ワクチン接種は定期予防接種として各市町村が実施しています。詳細な実施方法やスケジュールについては、お住まいの市町村の予防接種担当課にもお問い合わせください。