糖尿病患者さんの生存率が
着実に改善しています!
最新の全国調査から見えてきた明るい未来
糖尿病の最新調査結果をわかりやすくまとめました。明るい話題として、糖尿病治療の進歩により患者さんの生命予後が着実に改善していることを中心にお伝えしています。
特に注目ポイント:
- 血糖コントロール良好群は不良群より 1.6 歳長生き
- 血管障害による死亡が過去 40 年で約 1/4 まで減少
- 平均寿命の差が縮まってきている
糖尿病と共に長く健やかに生きる時代へ
最新の全国調査から見えた朗報
日本糖尿病学会が 10 年ごとに実施している大規模調査の最新結果(2011 年~2020年)が発表されました。なんと、糖尿病患者さんの生命予後が着実に改善していることが明らかになったのです!
調査の規模がスゴイ!
- 全国 208 の医療施設が参加
- 糖尿病患者さん 68,555 名
- 比較対象の非糖尿病の方 164,621 名
こんな大規模な調査は世界でも珍しく、日本の医療レベルの高さを物語っています。
糖尿病患者さんの死因
昔、糖尿病と言えば「血管の病気」というイメージが強かったですが、最新の調査では様子が変わってきました:
1.悪性新生物(がん): 38.9%
肺がん(7.8%)、膵臓がん(6.5%)、肝臓がん(4.1%)が多い傾向
2.感染症: 17.0%
特に肺炎が 11.4%と目立ちます
3.血管障害: 10.9%
脳卒中(5.2%)、心筋梗塞など(3.5%)、腎不全(2.3%)
4.心臓病(心筋梗塞以外): 9.0%
心不全(6.0%)、不整脈(0.9%)など
40 年前と比べて驚きの変化!
1970 年代の調査では、糖尿病患者さんの死因の第 1 位は「血管障害」でした。それが今や第 3 位まで下がり、その比率はなんと約 1/4 に減少!特に心筋梗塞などの虚血性心疾患が大幅に減っています。
なぜこんなに改善したの?
- 血圧や脂質(コレステロールなど)の管理が一般的になった
- 心臓病の検査・治療技術が飛躍的に向上
- そして何より、糖尿病治療の素晴らしい進歩!
寿命も着実に伸びています
糖尿病患者さんの平均寿命:
- 男性:74.4 歳
- 女性:77.4 歳
確かに一般の日本人の平均寿命(男性 81.6 歳、女性 87.7 歳)と比べるとまだ差がありますが、この差は過去 40 年間で着実に縮まっています。糖尿病治療の進歩が、確実に皆さんの寿命を延ばしているのです!
血糖コントロールの大切さ
興味深いことに、HbA1c 値が 8.4%未満の「血糖コントロール良好群」は、8.4%以上の「不良群」より平均で 1.6 歳も長生きしていました。
普段から血糖値を上手にコントロールすることが、長く健康に生きるための鍵なのです。
まとめ:糖尿病があっても、希望がある時代に
この調査結果が教えてくれるのは、「糖尿病があっても、きちんと管理すれば、より長く、より健康に生きられる時代になった」ということです。
昔は「糖尿病=怖い病気」というイメージが強かったかもしれませんが、今は違います。適切な治療と自己管理で、糖尿病と上手に付き合いながら、充実した人生を送ることができるのです。
- 当クリニックでは、皆さんの糖尿病管理をサポートするために、最新の医学知識と温かいケアをご提供しています。どうぞお気軽にご相談ください。