お子様のお肌を守るために
アトピー性皮膚炎の基礎知識
多くの保護者の方々が気になさっているアトピー性皮膚炎について、分かりやすく
お話しさせていただきます。
アトピー性皮膚炎って、どんな病気?
お子様の様子を見ていると、「お肌の調子が良かったり悪かったりを繰り返すな」と感じることはありませんか?これが、アトピー性皮膚炎の大きな特徴の一つです。
まるで気まぐれな天気のように、お肌の状態が変化するこの症状。実は、これには理由があるのです。アトピー性皮膚炎のお子様は、生まれつき「敏感肌さん」という特徴を持っていることが多いんです。
「敏感肌さん」ってどういうこと?
これは専門的には「アトピー素因」と呼ばれています。例えば、ご家族の中に次のような方がいらっしゃいませんか?
- 喘息になりやすい
- 花粉症に悩まされている
- アトピー性皮膚炎がある
このような特徴は、お子様に受け継がれることがあるんです。でも、心配はいりません。これは決して珍しいことではありませんし、適切なケアで上手にコントロールできます。
お年齢によって変わる症状の特徴
赤ちゃんの時期(2 歳未満)
赤ちゃんの柔らかいお肌に最初に現れるのは、ほっぺやおでこの乾燥。まるで冬の季節がやってきたように、お肌がカサカサしてきます。そして少しずつ赤みを帯び始めます。
がんばって掻かないように気を付けていても、かゆみには勝てないこともあります。すると、お肌はじゅくじゅくしたり、かさぶたができたりすることも。赤ちゃんにとっても、ご家族にとっても辛い時期かもしれません。
幼児・学童期(2~12 歳)
この時期になると、顔の症状は落ち着いてくることが多いんです。でも今度は、体の曲げ伸ばしをする部分 - 首やわきの下、ひじ、ひざなどが気になり始めます。
まるで体の関節部分が「僕も私も気になるよ!」と主張し始めるかのように。特に活発に動き回る年頃だけに、こすれる部分が気になりやすくなります。
思春期以降(13 歳以上)
思春期に入ると、今度は上半身が主役に。顔、首、胸、背中など、まるで T シャツを着ている部分が気になり始めます。
どうやって診断するの?
アトピー性皮膚炎の診断には、3つの大切なポイントがあります:
- かゆみがある
- 特徴的な場所に特徴的な症状が出る
- 症状が長く続く(赤ちゃんでは 2 ヶ月以上、それ以外では 6 ヶ月以上)
これらの特徴が見られる場合、重症度に関わらずアトピー性皮膚炎と診断されます。
最後に保護者の皆様へ
お子様のお肌の変化に、一喜一憂されている保護者の方も多いことでしょう。でも、ご安心ください。私たちは、お子様とご家族に寄り添いながら、最適な治療とケアの方法を一緒に見つけていきます。
アトピー性皮膚炎は、決して珍しい病気ではありません。そして、適切な治療とケアで、多くのお子様が快適に過ごせるようになっています。
お子様のお肌のことで気になることがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。