お子様の抜毛癖について
保護者の方へ
「最近、子どもが髪の毛を抜いているような気がする...」
「どうして髪の毛を抜くようになったんだろう?」
このような心配を抱えていらっしゃる保護者の方は少なくありません。
実は、子どもの抜毛癖(医学用語では「トリコチロマニア」)は、学童期によく見られる症状なのです。
抜毛癖とは?
抜毛癖は、自分の意思とは別に、無意識のうちに髪の毛を抜いてしまう習慣的な行動です。主に頭髪を抜くことが多いのですが、時には眉毛を抜くこともあります。
これは毛髪自体の病気ではありません。むしろ、お子様が何らかの形で表現している「心のサイン」と考えることができます。良いニュースは、適切なケアと理解があれば、必ず改善できるということです。
なぜ起こるの?
興味深いことに、抜毛癖が見られるお子様には、ある共通点があります。それは、周りの期待に応えようと頑張る、思いやりのある子が多いということです。
例えば:
- クラス替えや転校など、環境の変化があったとき
- 習い事や勉強で頑張りすぎているとき
- 友達関係や家族関係で、言葉にできない悩みを抱えているとき
このような状況で、お子様なりのストレス解消法として抜毛が始まることがあります。大人が爪を噛んだり、髪の毛を触ったりするのと似ているかもしれません。
保護者ができるサポート
お子様の抜毛に気づいたとき、まず大切なのは慌てないことです。以下のようなアプローチが効果的です:
1.温かい理解を示すましょう
叱ったり、強制的に止めさせようとしたりするのではなく、お子様の気持ちに寄り添ってみましょう。
2.信頼関係を築く
「どうして髪の毛を抜くの?」と直接聞くのではなく、日常の何気ない会話を通じて、お子様の心の中にある不安や悩みをキャッチしてみましょう。
3.楽しい時間を作る
お子様がリラックスできる環境や、夢中になれる趣味など、新しい気分転換の方法を一緒に見つけていくのも良いアイデアです。
専門家のサポートについて
もし抜毛が続く場合は、遠慮なく専門家に相談することをお勧めします。
抜毛癖は決して珍しいものではありません。そして、必ず改善の道があります。
一人で悩まず、ぜひ医師に相談してください。