「知っておきたい!子どもの病気シリーズ」
伝染性単核球症

お子さんが「のどが痛い」「熱が下がらない」と言って元気がないとき、それは普通の風邪ではなく「伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう)」かもしれません。

どんな病気?

伝染性単核球症は、エプスタイン・バーウイルス(EBV)というとても身近なウイルスが引き起こす病気です。このウイルス、実は大人の 90% 以上が体内に持っているほど一般的なんです!

多くのお子さんは幼児期に感染し、以下のような症状が現れます:

  • 1週間ほど続く高熱(下がってもぶり返すことも!)
  • 首、わき、股のリンパ節が「ぷくっ」と腫れる
  • 「のどが痛い〜」と訴える
  • 年長さん以上なら「だるい」「ごはん食べたくない」という症状も

また、発疹が出たり、肝臓や脾臓が腫れたり、目の周りがむくんだりすることもあります。

うつり方は?

キスをする「キス病」とも呼ばれますが、お子さんの場合は唾液を介した感染がほとんど。おもちゃの共有やちょっとした接触で知らないうちにうつっていることが多いんです。ですから、完璧な予防は難しいのが現実…。

治療法は?

残念ながら特効薬はありませんが、ご安心を!
多くの場合、お子さんの免疫力で自然に治ります。まずは十分な休息と水分補給を心がけましょう。

ごくまれに髄膜炎などの合併症や脾臓破裂を起こすことがありますが、そのような重症化はとても稀です。

こんなときは受診を

  • 高熱が 1 週間以上続く
  • リンパ節の腫れがひどい
  • 水分がとれない
  • ぐったりして元気がない

お子さんの様子がいつもと違うと感じたら、どうぞ当クリニックにご相談ください。