「突発性発疹」
〜高熱の後の不思議なお花畑〜
お子さまが初めて高熱を出したとき、「突発性発疹(とっぱつせいほっしん)」かもしれません。
生後 6 ヶ月から 1 歳くらいの赤ちゃんによく見られる、ちょっと不思議な病気をご紹介します。
突然の高熱と、意外と元気な赤ちゃん?
ある日突然、赤ちゃんの体が熱い!38 度以上の高熱が出ました。でも不思議なことに、高熱なのに赤ちゃんは比較的機嫌がよく、少し食欲もあります。時には遊ぶ元気さえあるので「本当に熱があるの?」と体温計を疑ってしまうくらい。
これが突発性発疹の第一幕。高熱は 3〜4日続きます。
熱が下がったと思ったら…お肌にサプライズ!
熱が下がってホッとした半日後くらい、今度は赤ちゃんの背中やおなかに小さな発疹(あせもようの赤い点々)が登場します。この発疹はやがて顔や手足にも広がっていきます。
発疹が出ると機嫌が悪くなったり、下痢になることもありますが、心配しないでください。2〜3日で症状は落ち着き、発疹もきれいに消えていきます。
意外と知られていない突発性発疹のヒミツ
- 99% は2歳までの赤ちゃんがかかります
- 多くの赤ちゃんにとって "初めての高熱" の原因になります
- ヒトヘルペスウイルスの一種(6 型や7型)が原因です
- 一度かかると免疫ができるため、再発はほとんどありません
パパ・ママができるサポート
特別な治療は必要ありませんが、こんなケアをしてあげましょう:
- 水分をこまめに補給する
- 熱が高いときは薄着にして、部屋の温度を調整する
- 熱性けいれんの可能性があるので、急な発熱時は慌てず安全を確保する
- 発疹が出るまでは確定診断が難しいので、高熱が続く場合は受診を
こんなときは要注意!すぐに受診を
- けいれんが5分以上続く、または繰り返す
- 意識がぼんやりしている
- 顔色が悪く、ぐったりしている
- 水分が全く取れない
パパ・ママへのひとことメッセージ
突発性発疹は「発疹がでたらおしまい」と言われるほど、発疹が出た後は回復に向かうケースがほとんど。でも初めての高熱は心配ですよね。お子さまの様子がいつもと違うと感じたら、どうぞ当クリニックにご相談ください。
「高熱なのに元気な赤ちゃん」と「熱が下がった後の発疹」が突発性発疹の大きな特徴です。この不思議な経過を知っておくと、少し安心して対応できるかもしれませんね。
院長より
当クリニックでは、お子さまの体調や保護者の方のご不安に寄り添った診療を心がけています。発熱やお子さまの体調について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。