動物による咬み傷
知っておきたい基礎知識
愛らしい動物たちとの触れ合いは、私たちの生活に喜びをもたらしてくれます。でも時には、思わぬアクシデントで咬まれてしまうことも。「大丈夫かな?」と不安になったときのために、動物による咬み傷について詳しく解説します。
こんなときは要注意!
ペットのワンちゃん、猫ちゃんはもちろん、動物園の動物や野生動物との接触で思わぬ怪我をすることがあります。実は、動物の歯には私たちの想像以上の細菌が潜んでいるんです。
特に注意が必要なのは:
- 見知らぬ犬や猫に近づいたとき
- 野生動物を見かけたとき
- 外旅行先での動物との接触
- ペットの具合が悪そうなとき
知っておきたい感染症
動物による咬み傷で気をつけたい感染症をご紹介します。
狂犬病
日本国内では 1957 年以降発生していない病気ですが、海外では今でも注意が必要です。特にアジアの国々では、野良犬などに咬まれないよう十分な注意が必要です。海外旅行の際は、事前に予防接種を受けることをおすすめします。
猫ひっかき病
かわいい猫ちゃんですが、引っかき傷や咬み傷から感染することがある病気です。多くの場合は軽症で済みますが、傷口の周りのリンパ節が腫れたり、発熱したりすることがあります。
咬まれてしまったら?
あわてず、以下の手順で対応しましょう:
1.まずは清潔に
傷口を石鹸と水でよく洗い流します。これだけで感染リスクを大きく下げることができます。
2.傷の確認
傷の深さや出血の程度を確認します。猫による傷は特に深くなりやすいので要注意です。
3.医療機関の受診
以下の場合は、必ず医療機関を受診してください:
- 傷が深い
- 出血が止まらない
- 赤みやはれが出てきた
- 発熱がある
- 海外で咬まれた
- 野生動物に咬まれた
予防が大切!
動物との触れ合いを楽しむためにも、以下の点に気をつけましょう:
- 見知らぬ動物には慎重に接する
- ペットの予防接種は欠かさない
- 海外旅行前は必要な予防接種を確認する
- 動物の体調や様子の変化に注意を払う
特に高齢の方や持病をお持ちの方は、軽い傷でも感染のリスクが高まることがあります。心配な時は、どうぞお気軽にご相談ください。
私たちと動物たちは、これからも仲良く共生していきたいもの。適切な知識を持って、安全に楽しく過ごしていきましょう。
- ご不明な点がございましたら、お気軽に当クリニックスタッフまでお声がけください。