帯状疱疹ワクチンのご案内
~あなたの笑顔を守る、痛みのない毎日のために~
皆様はこんな経験はありませんか?
「肩から背中にかけて、ピリピリとした違和感があると思ったら、
翌日には痛みを伴う水ぶくれが…」
これは、帯状疱疹の典型的な症状かもしれません。
帯状疱疹って何?
帯状疱疹は、かつて経験した「水ぼうそう」のウイルスが、長い間体内に潜んでいたものが再び活動を始めることで起こる病気です。
特に 50 歳を過ぎると発症リスクが高まり、70 代で最も多くなります。体の片側に沿って帯状に痛みを伴う水ぶくれができ、その痛みは「焼けるような」「刺されるような」と表現される方が多いのです。
最も厄介なのは「帯状疱疹後神経痛」
水ぶくれが治った後も、痛みだけが何カ月も、時には何年も続くことがあります。
この痛みで眠れない日々が続いたり、日常生活に支障をきたしたりする方も少なくありません。
朗報!予防できます
帯状疱疹は「ワクチン」で予防できるのです。しかも、2025 年度からは 65 歳の方などを対象に定期接種として公費で受けられるようになります!
2種類のワクチン、どう選ぶ?
帯状疱疹ワクチンには 2 種類あります。それぞれの特徴をご紹介します。
① 組換え帯状疱疹ワクチン(シングリックス®)
こんな方におすすめ
- より高い予防効果を求める方
- 免疫力が低下している方(18 歳以上から接種可能)
- 長期間の効果を期待する方
接種方法
- 筋肉内に注射します
- 2~6カ月の間隔をあけて2回接種
- 免疫が低下している場合は1カ月間隔でも可能
特長
- 予防効果:約 97%(80 歳以上でも約 91%)
- 効果持続期間:10 年後でも 70%以上の効果が持続
- 帯状疱疹後神経痛の予防効果:3 年時点で 90%以上
- 副反応:接種後1~2日の発熱や倦怠感などがやや多め
② 乾燥弱毒生水痘ワクチン
こんな方におすすめ
- 注射が1回で済むことを希望する方
- 副反応の少なさを重視する方
- 免疫機能に問題がない方
接種方法
- 皮下に注射します
- 1 回のみの接種
特長
- 予防効果:約 51%
- 効果持続期間:7~8年後には効果が大きく減弱
- 帯状疱疹後神経痛の予防効果:3年時点で約 60%
- 副反応:比較的軽度
2025 年度からの定期接種対象者
- 2025 年度内に 65 歳を迎える方
- 60~64 歳で免疫機能に重度の障害がある方
- 2025 年度から 2029 年度までの 5 年間、70、75、80、85、90、95、100 歳となる方も対象(※100 歳以上は 2025 年度に限り全員対象)
こんな方は注意が必要です
接種できない方
- ワクチンの成分でアナフィラキシーを起こしたことがある方
- 発熱している方や重篤な急性疾患にかかっている方
- 生ワクチンの場合:免疫機能が低下している方
事前に医師に相談が必要な方
- 心臓、腎臓、肝臓、血液などの基礎疾患をお持ちの方
- 過去の予防接種でアレルギー症状が出た方
- けいれんを起こしたことがある方
- ワクチン成分にアレルギーの可能性がある方
- 血小板減少症や凝固障害をお持ちの方(組換えワクチンの場合)
お医者さんからのメッセージ
当クリニックでは、患者さんお一人おひとりの健康状態や生活スタイルに合わせて、最適なワクチン選択をサポートしています。
「痛みで趣味の庭いじりができなくなるのは嫌だな…」
「孫との時間を大切にしたい」
「旅行が好きだから元気でいたい」
そんな皆様の大切な日常を守るため、ぜひワクチン接種をご検討ください。
- ご不明な点は、お気軽に当クリニックスタッフにお尋ねください。帯状疱疹の痛みに悩まされない、笑顔あふれる毎日のために、私たちがサポートします。
よくある質問
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ワクチン接種は痛いですか?
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注射の痛みは一瞬です。組換えワクチンは筋肉注射のため、若干の痛みを感じる方もいますが、帯状疱疹の痛みに比べればはるかに軽いものです。
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以前に水ぼうそうにかかっていないとワクチンは受けられませんか?
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いいえ、水ぼうそうの既往歴に関わらず接種可能です。実は日本人の 95%以上が子どもの頃に水ぼうそうにかかっているとされています。
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帯状疱疹にかかったことがある人もワクチンを受けた方がいいですか?
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はい、過去に帯状疱疹にかかった方でも再発する可能性があるため、ワクチン接種をお勧めします。
- 当クリニックでは、患者さんの健康と笑顔を守るため、帯状疱疹ワクチン接種を積極的に推進しています。ご予約・ご相談はお気軽にどうぞ。