メタボリックシンドロームを知ろう
健康な毎日のために
あなたは最近、ズボンのウエストがきつくなってきたと感じていませんか?
または健康診断で「メタボ」という言葉を耳にして気になっていませんか?
今回は、多くの方が気になるメタボリックシンドロームについて、誰にでも分かりやすく解説していきます。
メタボって実は怖い?知っておきたい基礎知識
「メタボ」という言葉は、テレビでもよく耳にしますが、実は単なる肥満とは違います。
メタボリックシンドロームとは、内臓の周りに脂肪が過剰に蓄積する「内臓脂肪型肥満」に加えて、高血圧、高血糖、脂質異常(コレステロールや中性脂肪の異常)のうち 2 つ以上が重なった状態を指します。
面白い例えで説明すると、体型は「洋なし型」と「りんご型」に分けられます。洋なし型は太ももやお尻に脂肪がつく「皮下脂肪型」、りんご型はおなかに脂肪がつく「内臓脂肪型」です。
このうち、要注意なのが「りんご型」。内臓の周りについた脂肪が、様々な健康問題を引き起こす原因となるのです。
なぜメタボに気をつけないといけないの?
メタボリックシンドロームは、まるでドミノ倒しのように、一つの健康問題が次々と連鎖反応を起こしていきます。
私たちはこれを「メタボリックドミノ」と呼んでいます。
最初は「ちょっとお腹が出てきた」程度に感じるかもしれません。
しかし、放置すると次第に血圧が上がり、血糖値が上昇し、血液中の脂質が増加。
最終的には動脈硬化を引き起こし、重大な病気につながる可能性があります。
具体的には:
- 心臓病(狭心症・心筋梗塞)
- 脳卒中
- 糖尿病とその合併症(失明・腎臓病・神経障害)
などのリスクが高まってしまいます。
自分がメタボかどうか、どうやって分かるの?
メタボリックシンドロームの判定基準は意外とシンプルです。
まず、おへその高さでウエストを測ります:
- 男性:85cm 以上
- 女性:90cm 以上
この基準に該当する方で、以下の3つのうち2つ以上当てはまれば「メタボリックシンドローム」と診断されます:
- 血圧が高い(収縮期血圧 130mmHg 以上、または拡張期血圧 85mmHg 以上)
- 血糖値が高い(空腹時血糖 110mg/dL 以上)
- 脂質異常(中性脂肪 150mg/dL 以上、または HDL コレステロール 40mg/dL 未満)
メタボを改善する方法:誰でもできる3つのステップ
1.食事の見直し
「腹八分目」という言葉をご存知ですか?実はこれ、科学的にも理にかなっています。
1日に茶碗1杯分(約 150~200kcal)のご飯を減らすだけで、~1.5 ヶ月で約1kg の減量効果が期待できます。
2.運動習慣の確立
ウォーキングは最も手軽で効果的な運動です。
1日 8,000~10,000 歩(約 200~250kcal 消費)を 1 ヶ月続けると、約1kg の減量が可能です。
3.生活習慣の工夫
些細な工夫で大きな効果が得られます:
- エレベーターより階段を使う
- テレビのリモコンは少し離れた場所に置く
- 通勤時は一駅前で降りて歩く
意外と知られていない!マグネシウムの重要性
最新の研究で、マグネシウムの摂取がメタボ対策に効果的だということが分かってきました。
毎日適切な量のマグネシウムを摂取すると、メタボのリスクが最大 31%も低下するという報告があります。
さいごに
メタボリックシンドロームは、放置すると怖い病気につながりますが、早めに気づいて対策すれば十分に予防・改善が可能です。
まずは定期的な健康診断を受けて、自分の体の状態を知ることから始めましょう。
- 当クリニックでは、あなたの生活スタイルに合わせた、無理のない改善プランをご提案いたします。お気軽にご相談ください。