赤ちゃんの呼吸を守る
~知っておきたい急性細気管支炎~
「ゼーゼー」という音が赤ちゃんの胸から聞こえたら要注意!
特に生後6ヶ月までの赤ちゃんは要チェックです。
どんな病気?~お母さんにも分かる簡単解説~
赤ちゃんの呼吸の通り道には、太い道から細い道まであります。その中でも、とても細い「細気管支」という通り道に炎症が起きる病気です。まるで細い麦わらが腫れて狭くなるようなイメージです。
特に冬に流行する「RS ウイルス」という風邪のウイルスが主な原因です。大人や大きな子どもなら「ちょっとした風邪」で済むのですが、赤ちゃんの場合は要注意。なぜなら、赤ちゃんの呼吸の道は、もともとストローのように細いため、少し腫れただけでも息がしづらくなってしまうからです。
どんな症状が出るの?
最初は普通の風邪のような症状から始まります:
- 発熱
- 鼻水、鼻づまり
- せき
そして特徴的な症状が現れます:
- 「ゼーゼー」という音(お母さんの耳でもよく分かります)
- 呼吸が早くなる
- おっぱいやミルクを飲む力が弱くなる
- 呼吸するときにあばら骨のあたりがへこむ
知っておきたい!重要ポイント
こんな赤ちゃんは特に注意が必要です:
- 早く生まれた赤ちゃん
- 心臓や肺に持病がある赤ちゃん
- 生後2ヶ月未満の赤ちゃん
- ダウン症のお子さん
病院に行くタイミング:
- ゼーゼーという音が聞こえる
- 呼吸が普段より早い
- 顔色が悪い
- ミルクやおっぱいを飲む量が急に減った
治療について ~お母さんが知っておくべきこと~
この病気の特徴は、抗生物質が効かないということ。でも心配いりません!ほとんどの場合、約1週間で自然に良くなっていきます。
治療の基本は:
- お水分補給をしっかりと
- お部屋を適度に加湿
- 必要に応じて解熱剤の使用
- 症状が強い場合は入院して酸素投与や点滴を行います
予防のコツ
赤ちゃんを守るために、ご家族でできること:
- 手洗い・うがいの徹底
- 風邪気味の人は赤ちゃんとの接触を控える
- 部屋の換気をこまめに
- たばこの煙は絶対 NG!
特に注意が必要な時期は 10 月~3月。RS ウイルスが流行するシーズンです。早め
の対策で、赤ちゃんの健やかな呼吸を守りましょう!
- 心配な症状があれば、いつでもご相談ください。赤ちゃんの呼吸の変化に気づいたら、できるだけ早めの受診をおすすめします。