お子様の大切なお肌を守る!
乾燥肌ケアの秘訣

お子様の乾燥肌について、とても大切なお話をさせていただきます。

なぜ乾燥肌になるの?お肌のバリア機能のひみつ

お肌には、外からの刺激や細菌から体を守る「バリア機能」があります。このバリア機能、実は赤ちゃんの時期はまだまだ発達途中。特に乾燥肌のお子様は、このバリア機能が弱くなっていることが多いんです。

想像してみてください。お肌の表面を守る城壁のような層(角質層)に、たくさんの小さな隙間が空いている状態。この隙間から大切な水分がどんどん逃げ出してしまい、外からの刺激物も入りやすくなってしまうのです。

乾燥肌からアトピーへ?早めのケアが大切

乾燥肌は、放っておくとかゆみの原因になったり、アトピー性皮膚炎へと進展する可能性があります。でも、心配はいりません!適切なスキンケアで、お肌の健康を守ることができます。

特に注目していただきたいのは、生まれたばかりの赤ちゃんの時期からの保湿ケア。研究によると、早めの保湿ケアを始めることで、アトピー性皮膚炎の発症リスクを下げられることが分かっています。

お肌のお手入れ、具体的にどうすればいい

保湿剤の選び方

保湿剤には大きく分けて3種類あります:

1.親水性軟膏(O/W)・吸水性軟膏(W/O)
  • 水分をしっかり補給できる
  • ヘパリン類似物質や尿素を含む製品

※まれにかぶれることがあります

2.白色ワセリンなどの油脂性軟膏
  • べとつきは気になりますが、かぶれにくい
  • お肌を優しく保護してくれます

塗る回数と量のコツ

  • 基本は1日2回(朝・夜)ー量の目安は「FTU(フィンガーチップユニット)」
  • 人差し指の先から第1関節までの量(約 0.5g )
  • この量で大人の手のひら 2 枚分の範囲をカバーできます
  • ローションタイプなら1円玉大が目安です

塗り方のポイント

大切なのは、炎症が出ている部分だけでなく、正常に見える部分にも保湿ケアを行うこと。アトピー性皮膚炎の方は、見た目が正常な部分でも水分が逃げやすい状態になっているためです。

こんな時はどうする

症状が悪化したら

炎症が出てきた場合は、医師の指示に従って、ステロイド外用剤や非ステロイド外用剤(プロトピック軟膏など)を使用します。ただし、これらのお薬は症状が落ち着いてきたら、徐々に保湿剤中心のケアに戻していきましょう。

注意点
  • 保湿剤でかぶれることもまれにあります
  • 複数の薬剤を自己判断で混ぜるのは避けましょう
  • 症状が気になる時は、必ず医師に相談してください

最後に

お肌のケアは、毎日の小さな積み重ねが大切です。でも、頑張りすぎる必要はありません。お子様と一緒に、楽しみながらスキンケアの習慣を作っていってください。

困ったことがありましたら、いつでも当クリニックにご相談ください。