赤ちゃんのデリケートな肌を守る
おむつかぶれケアガイド
お母さん、お父さんへ
赤ちゃんのお世話で最も気を使うのが、デリケートなお肌のケア。特におむつ替えは一日に何度も行う大切な作業ですね。今回は、多くの赤ちゃんが経験する「おむつかぶれ」について、原因から対処法まで、分かりやすくご説明します。
そもそも、おむつかぶれって何?
赤ちゃんの可愛らしいお尻に突然現れる赤みやぶつぶつ。これが「おむつかぶれ」の始まりかもしれません。おむつかぶれは、おむつと肌が触れる部分に起こる皮膚のトラブルです。
私たちの皮膚科を受診されるお母さまからは、よくこんな声を聞きます:
「急に赤くなってきて、触るとかわいそうなくらい熱っぽくなっているんです…」
「下痢が続いていたら、お尻がただれてきちゃって…」
なぜ起こるの?意外な原因も!
おむつかぶれの主な原因は:
- むれと摩擦:おむつの中は密閉された空間。汗や湿気がこもりやすく、動くたびに肌とおむつが擦れ合います。
- 尿や便の刺激:特に尿に含まれるアンモニアは、デリケートな赤ちゃんの肌には強い刺激となります。
でも、実は意外な原因も…
「お母さん、お気持ちはよく分かります。でも、きれいにしようと思って強くこすりすぎていませんか?」
実は、清潔にしようと熱心になりすぎることで、かえって肌を傷めてしまうケースが多いんです。
お肌の SOS サイン、見逃していませんか?
おむつかぶれの主なサインは:
- お尻全体や太ももの付け根の赤み
- 小さなぶつぶつ(丘疹)
- 皮膚のカサカサ
- ひどい場合は、ただれや出血
プロ直伝!スキンケアの極意
1.優しく洗う、が基本
石けんは手のひらでよく泡立て、なでるように洗います。ゴシゴシこする必要はありません。シャワーも「ちょろちょろ」程度の優しい水圧で十分です。
2.タオルの使い方を見直そう
拭くときは「押さえる」だけ。こするのは NG!赤ちゃんの肌は想像以上にデリケートです。
3.保湿は白色ワセリンで
シンプルイズベスト。白色ワセリンで十分な保護が可能です。
要注意!こんなときは病院へ
以下の場合は、すぐに受診をおすすめします:
- 1週間以上改善が見られない
- ただれがひどく、出血している
- 赤みが広がっている
- 下痢が続いている
おむつかぶれ?それとも…?
実は、おむつかぶれに似た症状を示す皮膚トラブルがいくつかあります。代表的なのは:
- カンジダ症(特に皮膚のしわの間に症状が出やすい)
- とびひ
- 汗疹(あせも)
自己判断は危険です。特にステロイド薬の使用は、症状を悪化させる可能性も。
心配な時は、医師にご相談ください。
最後に
赤ちゃんの肌トラブルに、お母さま、お父さまが不安を感じるのは当然のこと。
でも、優しいケアを心がければ、多くの場合は数日で改善に向かいます。
困ったときは、私たちクリニックのスタッフがいつでもご相談をお待ちしています。
赤ちゃんの笑顔のために、一緒に最適なケアを見つけていきましょう。