アレルギーマーチって何だろう?

赤ちゃんの頃の湿疹から始まり、成長とともに様々なアレルギー症状が次々と現れる。
この現象をお医者さんは「アレルギーマーチ」と呼んでいます。
まるで行進のように、年齢とともにアレルギー症状が進行していくことから、このような呼び名が付けられました。

どんな順番で進むの?

典型的なアレルギーマーチは、次のような順序で進行します:

  1. 乳児期:皮膚の乾燥・湿疹
  2. 幼児期:アトピー性皮膚炎・食物アレルギー
  3. 学童期:気管支喘息
  4. 思春期:アレルギー性鼻炎・結膜炎
アレルギー疾患のグラフ

なぜ起こるの?

アレルギーマーチの始まりは、赤ちゃんの未熟な皮膚にあります。健康な皮膚は、外界からの刺激物質を防ぐバリアとして機能します。しかし、生まれたばかりの赤ちゃんの皮膚は、このバリア機能が十分に発達していません。

特に注意が必要なのは「アレルギーハイリスク児」と呼ばれる子どもたち。両親や兄弟姉妹にアレルギーがある場合、その子どもも同じ体質を受け継ぐ可能性が高くなります。

予防できる?

アレルギーマーチを完全に防ぐことは難しいものの、その進行を遅らせたり、症状を軽減したりすることは可能です。最も重要なのは、赤ちゃんの皮膚を健やかに保つこと。具体的には:

1.適切なスキンケア
  • やさしい洗い方(ゴシゴシ洗わない)
  • 毎日の保湿ケア
2.清潔な環境作り
  • こまめな掃除
  • アレルゲン対策

研究によると、生後早期からの適切なスキンケアで、アトピー性皮膚炎の発症リスクを 3〜5割も減らせることが分かっています。

もしアレルギー症状が出たら?

アレルギー症状が現れても、あきらめることはありません。早期発見・早期治療が何より大切です。皮膚の異常に気付いたら、すぐに医師に相談しましょう。適切な
治療とケアで、お子さまの快適な生活を支えることができます。