便潜血検査で陽性が出たら?
大腸がん検査の全て
「便潜血検査で陽性が出ました」
健康診断でこんな結果を受け取ると、誰でも不安になりますよね。でも・・・
ご安心ください。これは精密検査を受けるためのきっかけであって、必ずしもがんではありません。
今回は、便潜血検査から精密検査まで、分かりやすくご説明します。
そもそも大腸がんって、どんな病気?
私たちの大腸は、食べ物の最後の通り道。その粘膜に発生する「悪性の腫瘍」が大腸がんです。特に便がたまりやすい S状結腸や直腸に発生しやすいんです。
実は大腸がんは、日本人に最も多いがん。2017 年の統計でトップとなっています。でも、早期発見できれば治療効果は高いんです!
大腸がんのサイン、見逃していませんか?
大腸がんの厄介なところは、初期にはほとんど症状がないこと。でも、進行すると以下のようなサインが出てきます:
- お腹が張る感じ
- お腹が痛い
- 便秘が続く
- 便に血が混じる(血便)
- 貧血になる
- 便が細くなる
- すっきりと出し切れない感じが残る
「でも、これって痔の症状かも?」そう思って放置するのは危険です。気になる症状があれば、まずは医師に相談しましょう。
便潜血検査って何をみているの?
便潜血検査は、目では見えない微量の血液を検出する優れもの。2 日分の便を採取して調べます。
この検査で陽性が出たら、次はどうするの?
精密検査の種類と流れ
1.全大腸内視鏡検査
内視鏡のカメラで大腸の中を直接観察します。「ちょっと恥ずかしい…」と思われるかもしれませんが、医療スタッフは慣れていますのでご安心を。
検査の特徴:
- 大腸の中を直接見られる
- 必要な場合は組織を採取できる
- 前日からの腸の準備が必要
2.注腸造影検査
バリウムという白い造影剤を使って、レントゲンで大腸の形を調べます。
3.CT 検査
体の断層写真を撮影して、がんの位置や大きさを確認。短時間で終わる比較的楽な検査です。
早期発見が鍵!検診のすすめ
40 歳を過ぎたら、年 1 回の大腸がん検診をお勧めします。なぜなら:
- 早期発見できれば治療効果が高い
- 症状が出てからでは遅いことも
- 検査自体は簡単
- 健康保険でカバーされる場合が多い
さいごに
便潜血検査で陽性が出ても、すぐにがんと決まったわけではありません。でも、精密検査を受けることで早期発見・早期治療のチャンスになります。
「面倒くさい」「怖い」という気持ちはよく分かります。でも、あなたの健康のために、ぜひ定期検診を習慣にしてください。
- 不安なことがあれば、いつでも当クリニックにご相談ください。あなたの健康を、私たちがしっかりサポートします。