お腹の調子が気になる方へ
過敏性腸症候群(IBS)の全て
こんな症状はありませんか?
「通勤・通学中にお腹が痛くなる」
「便秘と下痢を繰り返す」
「 ストレスを感じるとお腹の調子が悪くなる」
これらは「過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)」のサインかもしれません。実は、5 人に 1 人が経験するといわれる身近な症状なのです。
IBS って、どんな病気?
私たちの腸は、「第二の脳」とも呼ばれるほど繊細な器官です。このデリケートな腸が、様々な要因で過敏に反応してしまうのが過敏性腸症候群です。
よくある症状
- お腹の痛み(特に排便の前後)
- 便通の変化(下痢や便秘)
- お腹の張り感
- ガスが多い
特徴的なのは、これらの症状が 3 ヶ月以上続くことです。また、朝や通勤・通学時など、決まったタイミングで症状が出やすい傾向があります。
意外と知られていない!年齢や性別の特徴
20-30 代に多い
若い世代に多く見られる病気です。実は 10 代での発症も珍しくありません。
女性に多い傾向
女性ホルモンの影響で、女性の方がやや多く見られます。
なぜ起こるの?― 脳と腸の密接な関係
実は、私たちの腸には「腸脳」と呼ばれる神経系があり、脳と密接にコミュニケーションを取っています。ストレスを感じると、この「脳腸相関」を通じて腸が敏感に反応してしまうのです。
発症のきっかけになりやすいもの
- 強いストレス
- 食生活の乱れ
- 胃腸炎などの感染症
- 睡眠不足
- 生活リズムの乱れ
治療の最前線 ― 様々なアプローチ
IBS の治療は、患者さん一人一人に合わせてカスタマイズします。
1.生活習慣の改善
- 規則正しい食事
- 適度な運動
- ストレス管理
- 十分な睡眠
2.食事療法
低 FODMAP 食という特別な食事法が効果的です。FODMAP とは、腸内で発酵しやすい特定の糖質のこと。これらを控えめにすることで症状が改善することがあります。
3.お薬による治療
- 腸の動きを整える薬
- 善玉菌(プロバイオティクス)
- 漢方薬
- その他、症状に応じた薬物療法
日常生活での対策 ― できることから始めましょう
規則正しい生活を心がける
- 毎日同じ時間に起床・就寝
- 3 食きちんと食べる
- 十分な睡眠をとる
食事の工夫
- よく噛んでゆっくり食べる
- 刺激物を控えめに
- 食物繊維を適度に摂取
運動習慣
- 無理のない範囲で定期的な運動
- 散歩やヨガなどの軽い運動から始める
最後に ― 治療の希望
IBS は決して珍しい病気ではありません。また、適切な治療を続けることで、多くの方が症状の改善を実感されています。
大切なのは…
- 症状を我慢せずに早めに受診すること
- 医師と相談しながら、自分に合った治療法を見つけること
- 焦らず、諦めず、継続的に治療に取り組むこと
- 当クリニックでは、患者さん一人一人の生活スタイルや症状に合わせた治療プランをご提案しています。お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
~お一人で悩まず、当クリニックにご相談ください~